こちらは「30日以内」。設置届とは向きが逆
法第10条は「その日から三十日以内に、その旨を市町村長に届け出なければならない」と定めています。設置届(第6条)と変更届(第8条)が「30日前まで」なのに対し、第10条は事後です。同じ法律の中で向きが分かれているので、取り違えが起きやすいところです。
本サイトは e-Gov法令検索で確認した条文を整理したものです。指定地域の範囲・規制基準の数値・届出の様式・添付書類は、都道府県知事(市の区域内は市長)と市町村が定めます。実際の手続きは、工場・事業場のある市町村の公害担当課にご確認ください。
第10条の対象は3つ
法第10条は、法第6条第1項または第7条第1項の届出をした者を名あて人として、次の場合に届出を求めています。
法第10条が対象にする場合
- 第6条第1項第1号の事項に変更があったとき(氏名又は名称及び住所、法人はその代表者の氏名)
- 第6条第1項第2号の事項に変更があったとき(工場又は事業場の名称及び所在地)
- その届出に係る特定工場等に設置する特定施設のすべての使用を廃止したとき
法人の代表者が交代した場合も第1号の変更にあたります。会社の登記上の変更と連動して発生することが多い届出です。本店移転で「住所」が変わった場合と、工場の所在地が変わった場合は別の号です。
「すべての使用を廃止」の意味
条文は「特定施設のすべての使用を廃止したとき」と書いています。一部をやめただけでは、第10条の廃止届にはあたりません。
一部か全部かで条文が変わる
| 状況 | 条文 | 期限 |
|---|---|---|
| 3台のうち1台をやめる | 法第8条第1項(数の変更)※ただし書の適用がありうる | 変更工事開始の30日前まで/不要の場合あり |
| 3台すべてをやめる | 法第10条(廃止) | その日から30日以内 |
| 工場そのものを閉じる | 法第10条(廃止) | 同上 |
| 工場を移転する | 移転先で第6条、移転元で第10条 | それぞれの期限 |
2026年9月13日に e-Gov法令検索で確認しました。移転の場合の当てはめは個別の事情によります。市町村にご確認ください。
台数を減らす場合の扱いはこちらです。→ 数や防止方法を変えるときの届出
30日以内の数え方
起算点は「その日」、つまり変更があった日、または使用を廃止した日です。
「使用を廃止した日」がいつかは、実務上の論点になります。機械を止めた日なのか、搬出した日なのか、事業を閉じた日なのか。条文はそこまで書いていません。市町村の公害担当課にご確認ください。
氏名・名称の変更については、登記の日と実際の変更日がずれることがあります。どちらを起算点にするかも市町村にご確認ください。
届出の向きの一覧
騒音規制法の届出:事前か事後か
| 場面 | 条文 | 向き | 期限 |
|---|---|---|---|
| 特定施設を設置する | 第6条第1項 | 事前 | 工事開始の30日前まで |
| 地域・施設が指定された | 第7条第1項 | 事後 | その日から30日以内 |
| 数・防止方法を変える | 第8条第1項 | 事前 | 変更工事開始の30日前まで |
| 氏名・所在地が変わった | 第10条 | 事後 | その日から30日以内 |
| すべての使用を廃止した | 第10条 | 事後 | その日から30日以内 |
| 地位を承継した | 第11条第3項 | 事後 | 承継の日から30日以内 |
2026年9月13日に e-Gov法令検索で確認しました。自分で新しく何かを始めるときは事前、状況が動いたあとは事後、という並びになっています。
承継の詳細はこちらです。→ 譲り受けたときは地位を承継する
状況別の考え方
代表取締役が交代した
本社が移転したが、工場は動いていない
工場を閉じるが、機械は動かさず置いたままにする
会社の商号だけを変えた
工場を売却して他社が同じ機械を使う
よくある取りこぼし
第10条も「30日前まで」だと思っていた
第10条は「その日から三十日以内」の事後届出です。
1台やめただけで廃止届を出そうとした
条文は「すべての使用を廃止したとき」です。一部は第8条です。
代表者の交代を届け出ていなかった
第6条第1項第1号に「法人にあつては、その代表者の氏名」と書かれています。
工場を閉じたので何もしなくてよいと思っていた
廃止の届出が第10条に定められています。
売却したので廃止届を出した
第11条の承継にあたる可能性があります。市町村にご確認ください。
本社移転と工場移転を同じ扱いにしていた
第1号(住所)と第2号(工場の所在地)は別の号です。
よくある疑問
廃止届を出し忘れていました
「使用を廃止した日」はいつですか
様式は設置届と同じですか
届出をしたあと、何か手続は残りますか
振動規制法の届出も同時に必要ですか
確認に使った一次情報
- 騒音規制法 第2条第1項(特定施設の定義)/第3条(地域の指定)/第5条(規制基準の遵守義務)/第6条(特定施設の設置の届出)/第7条(経過措置)/第8条(特定施設の数等の変更の届出)/第9条(計画変更勧告)/第10条(氏名の変更等の届出)/第11条(承継)/第12条(改善勧告及び改善命令)/第13条(小規模の事業者に対する配慮)e-Gov法令検索
- 騒音規制法施行令 第1条(特定施設)/別表第一e-Gov法令検索
2026年9月13日に e-Gov法令検索で確認した条文です。指定地域・規制基準・様式は自治体が定めます。工場・事業場のある市町村の公害担当課にご確認ください。
事業所を移すなら、什器の入れ替えも同時に計画する
移転では什器の配置を一から決め直します。搬入の可否は建物の管理者にご確認ください。
- 価格・在庫・納期は各社公式サイトでご確認ください
- 設置できる什器は建物の条件により異なります
事務所のレイアウトと法令ガイドの記事一覧
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- 消防署への届出
- 間仕切りの選び方
- 防火管理者は要るか
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