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照度と室温の基準は、令和3〜4年に変わった

オフィスの環境には、労働安全衛生法にもとづく事務所衛生基準規則という基準があります。ここは近年改正されていて、古い数字のまま覚えている人が多いところです。レイアウトを変えるときが見直しの機会です。

このページの内容
  1. 照度の基準
  2. 温度の基準
  3. 便所の数
  4. 換気とそのほかの改正
  5. いつ確認するか
  6. 間仕切りとの関係
  7. よくある失敗
  8. よくある疑問

照度の基準

厚生労働省は、改正後の照度基準を次のように示しています。

作業面の照度(厚生労働省)

作業の区分基準
一般的な事務作業300ルクス以上
付随的な事務作業150ルクス以上

出典:厚生労働省「職場における労働衛生基準が変わりました」。施行日は令和4年12月1日とされています。

ここで見落とされやすいのが「作業面の」照度という点です。天井の照明が明るくても、間仕切りや棚の影になった机の上では基準を下回ることがあります。

レイアウトを変えたら、実際に机の上で測ってください。照度計は安価に入手できますし、机の上に何を置くかでも変わります。

温度の基準

空気調和設備を設けている場合の室温について、厚生労働省は改正後の基準を18度以上28度以下としています(改正前は17度以上28度以下)。

間仕切りを立てると、空調の吹き出し口が片方の部屋にしかない状態が生まれます。これが「会議室だけ暑い」「奥の席だけ寒い」の正体です。壁を立てる前に、空調の位置を図面で確認してください。

便所の数

増員したときに見落とされるのがここです。厚生労働省は次の基準を示しています。

便所の設置数(厚生労働省)

区分基準
男性用大便所同時に就業する男性労働者 60人以内ごとに1個以上
男性用小便所同時に就業する男性労働者 30人以内ごとに1個以上
女性用便所同時に就業する女性労働者 20人以内ごとに1個以上

独立個室型の便所を設ける場合、算定において男女それぞれ10人ずつ減らすことができるとされています。出典:厚生労働省「職場における労働衛生基準が変わりました」

ビルの共用トイレを使う場合、自社だけでは解決できません。増員の計画があるなら、移転先を選ぶ段階で確認しておく項目です。

換気と、そのほか改正された項目

令和3年12月・令和4年4月の改正では、照度・温度・便所のほかにも見直しがありました。厚生労働省が挙げているものを整理します。

そのほかの改正内容(厚生労働省)

項目改正の内容
一酸化炭素・二酸化炭素測定方法が明示された
救急用具具体的な品目の規定が削除された
発汗作業における塩定義が拡大された
休養室・更衣室・シャワー設備設置基準が見直された

出典:厚生労働省「職場における労働衛生基準が変わりました」。詳細は所轄の労働基準監督署にご確認ください。

とくに休養室・更衣室は、レイアウト変更のときに場所を削られやすいところです。「会議室を増やすために休憩スペースをなくす」という判断をする前に、基準を確認してください。

換気については、間仕切りを立てると空気の流れが変わります。窓のない小部屋を作るときは、換気経路を先に検討してください。空調の吹き出し口があっても、換気(外気の取り入れ)とは別の話です。

いつ確認するか

確認のタイミング

間仕切りとの関係

間仕切りは、消防・建築の話だけでなく働く環境の基準にも効いてきます。

間仕切りを立てたときに起きること

照度が足りなくなる

天井照明の配置は元の空間を前提にしています。区画すると、照明の少ない側ができます。机上で測って、足りなければタスクライトなどで補います。

空調が偏る

吹き出し口と還り口が片側に寄ると、温度差が固定されます。壁を立てる前に図面で位置を確認してください。

換気が悪くなる

空気の流れが変わります。窓のない小部屋は特に注意が要ります。

トイレまでの動線が変わる

避難経路にもなります。塞がないでください。

これらは置き型のパーテーションであれば起きにくいか、起きても動かして直せます。天井まで立てると直しにくくなります。間仕切りのページもあわせてご覧ください。

照明や配置を見直しやすい什器を見る

照度は作業面で測る必要があります。設置後に実測してご確認ください。

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よくある失敗

天井照明が明るいから大丈夫だと思う

基準は作業面の照度です。棚や間仕切りの影になる机があります。

改正前の数字で覚えている

照度・温度とも令和3〜4年に改正されています。

トイレの数を増員時に見直さない

同時に就業する人数で算定します。

空調の位置を見ずに壁を立てる

温度差が固定され、あとから直しにくくなります。

測らずに判断する

照度計で実測すれば数分で分かります。

よくある疑問

照度は誰が測るのですか。

事業者の責任で管理する項目です。照度計で作業面を測ってください。定期的な測定が求められる項目もあるため、詳細は所轄の労働基準監督署にご確認ください。

窓がない部屋でも大丈夫ですか。

照度と換気の基準を満たす必要があります。間仕切りで窓のない小部屋を作るときは、照明と換気を先に検討してください。

室温が28度を超えてしまいます。

空気調和設備を設けている場合の基準です。設備の能力・配置の問題であれば、建物の管理会社に相談してください。間仕切りが原因のこともあります。

トイレが足りない場合、どうすればよいですか。

ビルの共用部であれば自社では増やせません。建物の管理会社に相談するか、移転を検討する材料になります。独立個室型を設ける場合の算定の緩和もあります。

在宅勤務が多いと、基準は緩くなりますか。

便所の数は「同時に就業する」労働者数で算定するとされています。実態に応じた算定になりますが、判断は所轄の労働基準監督署にご確認ください。

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一次情報の確認先

本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。

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