本ページはアフィリエイト広告を利用しています。掲載情報は公的機関および各社公式サイトの公表内容にもとづきます。

「確認申請が不要」は「何もしなくてよい」ではない

倉庫を事務所にする、店舗の跡に入る——このとき出てくるのが用途変更です。ここでいちばん危ないのは「確認申請が要らないと言われたから大丈夫」と受け取ることです。手続きの要否と、基準に適合しているかどうかは別の話です。

このページの内容
  1. 用途変更とは何か
  2. 2019年に何が変わったか
  3. 不要でも守るもの
  4. どこに聞けばよいか
  5. 消防の側の手続きは別
  6. よくある失敗
  7. よくある疑問

用途変更とは何か

建物には「何に使う建物か」が定められています。倉庫として建てられた建物を事務所として使う、店舗を事務所にする——これが用途変更です。

建築基準法では、一定の場合に用途を変えるときにも建築確認が必要とされています。ただし、どんな用途変更でも要るわけではありません。

2019年に何が変わったか

国土交通省は、2019年6月25日施行の改正について次のように案内しています。

建築確認が必要な特殊建築物の規模が 100㎡から 200㎡に引き上げられました

国土交通省「小規模な建築物の用途変更の手続きが不要となりました!」

つまり200㎡以下の特殊建築物への用途変更は、確認の手続きが不要になりました。国土交通省は例として飲食店・ホテル旅館・福祉施設を挙げています。

用途変更の手続きが必要になる条件
用途変更の手続きが必要になる条件右へ行くほど、手続きが重くなります特殊建築物ではない用途へ建築士に確認特殊建築物・200㎡以下手続きは不要特殊建築物・200㎡超確認申請大規模な改修を伴う設計から

→ 図は横にスクロールできます

  1. 特殊建築物ではない用途へそもそも用途変更の確認の対象になりにくい
  2. 特殊建築物・200㎡以下2019年の改正で手続きが不要に
  3. 特殊建築物・200㎡超建築確認が必要
  4. 大規模な改修を伴う別に確認が必要になることがある

事務所がどの区分にあたるかは、建物の状況と自治体の運用によります。必ず建築士・特定行政庁にご確認ください。

「特殊建築物にあたるかどうか」の判断が要になります。これは建物ごとに違い、自治体の運用も関わるため、本サイトでは断定できません。建築士に図面を見てもらってください。

不要でも守るもの

ここが最も重要です。国土交通省は、手続きが不要になったことについて次のように明記しています。

建築基準法や消防法等への適合は手続きの要否とは関係なく、引き続き求められます

国土交通省「小規模な建築物の用途変更の手続きが不要となりました!」

つまり手続きが省けただけで、基準を満たさなくてよくなったわけではありません。同じ資料では、所有者に対して廊下・階段の物品の放置状況の確認や防火設備の点検といった適切な維持保全が求められることも示されています。

手続きが不要でも確認しておくこと

本サイトは一般的な整理です。実際に必要な届出・設備・寸法は、建物の用途・規模・構造によって変わります。着工前に必ず所轄の消防署と、建物の設計を担当した建築士(または内装業者)にご確認ください。

どこに聞けばよいか

用途変更の相談先

相手答えてもらえること
建築士(設計事務所)特殊建築物にあたるか、確認申請が要るか、既存の図面との整合
特定行政庁(自治体の建築指導課)その自治体での運用、必要な手続き
所轄の消防署(予防課)消防法令上の届出と設備の要否
建物の管理会社・オーナー館内規則、そもそも用途を変えてよい契約か

建築と消防は別の窓口です。片方だけ確認して進めると、あとで止まります。

そして忘れやすいのが最後の行です。賃貸借契約で用途が定められていることがあります。法令上は可能でも、契約上できないことがあります。

消防の側の手続きは別

建築基準法の確認申請が不要でも、消防への届出は別に必要になることがあります。東京消防庁は、防火対象物工事等計画届出書の対象として「建築、修繕、模様替え、用途変更に係る工事等」を挙げています。

期限は着手する日の7日前までです。詳しくは消防の届出のページをご覧ください。「建築は不要」と言われて安心し、消防を忘れるのがよくある流れです。

入居にあわせて什器を揃える

用途変更の手続きの要否は建築士・特定行政庁に、消防の届出は所轄消防署にご確認ください。

掲載内容は各社公式サイトの公表値です。効果には個人差があります。広告(PR)を含みます。

よくある失敗

「確認申請は不要」で終わりにする

国土交通省は、手続きの要否と基準への適合は別だと明記しています。

建築だけ確認して消防を忘れる

用途変更に係る工事等は、消防への届出の対象になり得ます。

契約上の用途を確認しない

法令上できても、賃貸借契約で用途が限定されていることがあります。

既存の図面を確認しない

いまの建物が、どの用途でどう申請されたのかが出発点です。

自分で判断する

特殊建築物にあたるかどうかは、建物と自治体の運用で変わります。

よくある疑問

倉庫を事務所にしたいのですが、確認申請は要りますか。

建物が特殊建築物にあたるか、規模が200㎡を超えるかなどで変わります。本サイトでは判断できません。建築士または特定行政庁(自治体の建築指導課)にご確認ください。

200㎡以下なら何もしなくてよいのですか。

いいえ。国土交通省は「建築基準法や消防法等への適合は手続きの要否とは関係なく、引き続き求められます」と明記しています。手続きが省けただけです。

マンションの一室を事務所にしたい。

管理規約で用途が住宅に限定されていることが多く、法令の前に規約の問題になります。管理組合に確認してください。

事務所の一部を会議室にするのは用途変更ですか。

同じ用途の中での区画変更は、通常は用途変更にあたりません。ただし工事を伴えば消防への届出の対象になり得ます。

用途変更をせずに使ってしまった場合はどうなりますか。

基準に適合していない状態であれば、是正を求められることがあります。早い段階で建築士と所轄行政庁に相談してください。

事務所のレイアウトと法令ガイドの記事一覧

一次情報の確認先

本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。

関連する情報サイト