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買った年に全額経費にできるとは限らない

オフィス什器は「必要経費」と思われがちですが、1点あたりの取得価額によって扱いが変わります。金属製の事務机は15年で償却します。買い方を決める前に、線引きを知っておいてください。

このページの内容
  1. 什器の耐用年数
  2. 金額による線引き
  3. 中小企業者等の特例
  4. 買い方をどう決めるか
  5. 勘定科目はどう分けるか
  6. 注意すること
  7. よくある疑問

什器の耐用年数

国税庁が公表している「器具及び備品」の耐用年数のうち、オフィスに関係するものは次のとおりです。

オフィス什器の耐用年数(国税庁)

品目区分耐用年数
事務机・事務いす・キャビネット主として金属製のもの15年
事務机・事務いす・キャビネットその他のもの8年
応接セット接客業用のもの5年
応接セットその他のもの8年
その他の家具接客業用のもの5年
その他の家具その他のもの8年
じゅうたん小売業用・接客業用など6年
じゅうたんその他のもの3年
室内装飾品主として金属製のもの15年
室内装飾品その他のもの8年

出典:国税庁「耐用年数(器具・備品)」。同じ机でも素材で年数が変わります。

スチール製の事務机は15年、木製なら8年という違いがあります。まとめて買うときは、明細で素材が分かるようにしておいてください。

金額による線引き

取得価額によって、次のように扱いが分かれます。1点あたりで判定するのが原則です。

取得価額で、扱いが変わる
取得価額で、扱いが変わる右へ行くほど、費用にできるまでの年数が長くなります10万円未満その年に費用20万円未満3年で均等30万円未満特例あり30万円以上15年・8年など

→ 図は横にスクロールできます

  1. 10万円未満少額の減価償却資産として、その年に損金算入できる
  2. 20万円未満一括償却資産として3年で均等に償却する方法を選べる
  3. 30万円未満中小企業者等の特例で、年間300万円まで損金算入できる
  4. 30万円以上資産に計上し、耐用年数で償却する

判定は1点あたりの取得価額で行います。実際の適用要件は国税庁の公表内容と顧問税理士にご確認ください。

ここでよくある誤解が「セットで買ったから合計で判定する」というものです。原則は1点ごとですが、机といすを一体のセットとして扱うべき場合など、判断が分かれることがあります。迷ったら税理士に確認してください。

中小企業者等の特例

国税庁は「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」について、次のように公表しています。

少額減価償却資産の特例(国税庁 タックスアンサー No.5408)

項目内容
対象となる資産取得価額が30万円未満である減価償却資産
年間の限度その事業年度における取得価額の合計額が300万円を超える場合、その額が限度
対象法人中小企業者等で青色申告書を提出するもの。常時使用する従業員数が500人以下(特定法人は300人以下)
適用期限平成18年4月1日から令和8年3月31日までに取得などして事業の用に供した場合

出典:国税庁 タックスアンサー No.5408。要件・期限は改正されることがあります。必ず最新の公表内容をご確認ください。

適用期限があります。まとめ買いの時期を決めるときは、この点を含めて税理士に相談してください。

税務の取扱いは個別の事情により異なります。実際の処理は顧問税理士または所轄税務署にご確認ください。本サイトは国税庁の公表内容を整理したものです。

買い方をどう決めるか

状況別の考え方

小さく始めて、増えたら足したい

1点あたりの金額を抑えた構成にすると、その年の損金にしやすくなります。ただし品質と耐久性を犠牲にすると、買い替えが早く来ます。

今期の利益が出ているのでまとめて入れたい

特例の年間限度(300万円)と適用期限が効いてきます。発注のタイミングを税理士と合わせてください。

中古で揃えたい

中古資産には別途、耐用年数の見積りの方法があります。新品と同じ年数にはなりません。税理士に確認してください。

レンタル・リースにしたい

資産計上せず費用処理になる形態があります。契約の内容によって扱いが変わります。

法人向けの什器を、価格と納期で見る

取得価額による税務上の扱いは、顧問税理士にご確認ください。価格は公式サイトの最新情報をご覧ください。

掲載内容は各社公式サイトの公表値です。効果には個人差があります。広告(PR)を含みます。

勘定科目はどう分けるか

「消耗品費なのか、備品なのか」で迷うのは、金額の線引きと勘定科目が別の話だからです。まず順序を整理します。

勘定科目を決める順番

  1. ① 1点あたりの取得価額を確認するセットで買っても、原則は1点ごとに判定します。
  2. ② 資産に計上するか、費用にするかを決める10万円未満なら費用にできます。10万円以上は原則として資産です。
  3. ③ 資産なら「工具器具備品」などで計上する国税庁の耐用年数表では「器具及び備品」に区分されます。
  4. ④ 費用なら「消耗品費」などで処理する科目名は会社の勘定科目体系によります。
  5. ⑤ 特例を使うかを決める中小企業者等の30万円未満の特例を使う場合、申告時に明細の添付が必要です。

科目名そのものより、資産に計上したかどうかが重要です。資産にしたなら耐用年数で償却し、除却したときに処理が要ります。ここが漏れると、使っていない机が帳簿に残り続けます。

なお、建物に固定した造作は「建物附属設備」や「建物」として扱われることがあります。置き型のパーテーションと、天井まで立てた造作壁では、扱いが変わりうるということです。判断は顧問税理士にご確認ください。

注意すること

押さえておくこと

最後の項目が地味に効きます。「オフィス家具一式」としか書かれていない請求書は、あとから区分できません。発注時に明細を分けてもらってください。

中古のパソコンを、保証つきで探す

中古資産の耐用年数は新品と異なります。税務上の扱いは顧問税理士にご確認ください。

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よくある疑問

机といすをセットで買いました。合計で判定しますか。

原則は1点あたりの取得価額で判定しますが、一体として機能するものはまとめて判定すべき場合があります。判断が分かれるところなので、顧問税理士にご確認ください。

パーテーションはどの区分ですか。

置き型か、建物に固定するかで扱いが変わりうるところです。建物附属設備として扱われる場合もあります。税理士にご確認ください。

30万円未満なら必ず特例が使えますか。

いいえ。青色申告書を提出する中小企業者等であること、年間300万円の限度、適用期限といった要件があります。国税庁の公表内容をご確認ください。

耐用年数を過ぎた机はどうなりますか。

帳簿上の償却が終わっても、使い続けることに問題はありません。廃棄したときに除却の処理をします。

中古の什器を買った場合の耐用年数は。

中古資産には見積りの方法が別に定められています。新品の年数をそのまま使うことはできません。顧問税理士にご確認ください。

リースなら経費になりますか。

契約の内容によります。売買として扱われるリースもあります。契約書を税理士に見てもらってください。

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一次情報の確認先

本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。

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