早見表ではなく、自分の構成の実測値で決める
「MT4を3つならメモリ4GB」といった早見表はよく見かけますが、チャートの本数・足種・インジケーターの数・ヒストリカルデータの量で、同じ3つでも必要量は何倍も変わります。だから早見表は目安にしかならず、最後は自分の構成で測るしかありません。
早見表が当たらない理由
取引ツールが使うメモリは、起動している本数ではなく「何を表示・計算させているか」で決まります。同じ1本でも、次の条件で必要量は大きく変わります。
同じ「MT4◯個」でも変わる条件
| 条件 | 軽くなる方向 | 重くなる方向 |
|---|---|---|
| 開いているチャート数 | 運用に必要な分だけ | 使っていない通貨ペアも開きっぱなし |
| 足種 | 上位足のみ | 分足を多数同時に表示 |
| インジケーター | 自動売買が参照するものだけ | 見た目の確認用を大量に重ねている |
| ヒストリカルデータ | 必要な期間だけ保持 | 全期間・全ペアを取り込んだまま |
| 同時に走る処理 | 自動売買のみ | バックテストや最適化を並行させている |
| 常駐ソフト | 取引に必要なものだけ | セキュリティソフトや同期ソフトが常時稼働 |
早見表に条件が書かれていない場合、どちら側の前提かが分かりません。まず自分の構成がどちら寄りかを確認してください。
「足りているか」は、起動直後ではなく相場が動いている時間帯に判断してください。値動きが少ない時間帯は処理も少なく、そのときの数値だけを見ると余裕があるように見えます。
使用量を測る手順
いまの環境で実測する
- ① 運用と同じ状態にする本番で開く予定のチャート・足種・インジケーター・自動売買を、すべて起動した状態にする。
- ② 相場が動く時間帯を選ぶ主要市場が重なる時間帯など、処理が増える時間に測る。
- ③ メモリとCPUを見る取引ツールのプロセスごとの使用量と、システム全体の使用量の両方を控える。
- ④ 数時間以上そのまま置く起動直後ではなく、時間が経ったあとの値を見る。稼働を続けると使用量が増えていくことがある。
- ⑤ ピーク値を記録する平均ではなくピークが、必要な割当を決める基準になる。
- ⑥ ピーク値に余裕を足す更新プログラムの適用や一時的な処理のぶん、ピークをそのまま必要量とはしない。
FX向けVPSの構成と料金を確認する
各プランの割当と料金は公式サイトに記載があります。測った値と照らして選んでください。
- 掲載内容は各社公式サイトの公表値です
- 取引には元本を上回る損失が生じる可能性があります
- 仕様・料金は変更されることがあります
割当を決める計算
必要なメモリの考え方
- ① 取引ツールのピーク使用量本番構成で実測した合計
- ② 基本ソフトが使う分ツールを閉じた状態のシステム全体の使用量
- ③ 一時的な増加分更新プログラムの適用や再起動直後に増える分
- ④ 追加予定今後増やす予定の本数があれば①から比例で見積もる
① + ② + ③ + ④ が下限です。ここに届かない割当を選ぶと、動作が重くなるか、処理が中断されます。
逆に、実測の何倍もの割当を選んでも取引の成績は変わりません。余った分は使われずに課金されるだけです。上位プランを選ぶ根拠は「いま足りない」か「近く増やす」のどちらかであるべきです。
見落とされやすいディスクとネットワーク
メモリとCPUばかり比べられますが、実際に困るのはディスクの空き容量であることが多いです。
ディスクで詰まる原因
- ヒストリカルデータ:通貨ペアと期間を増やすほど蓄積します
- ログファイル:自動売買が出力するログは、放置すると増え続けます
- バックテストの結果:最適化を回すと大量のファイルが残ります
- 基本ソフトの更新ファイル:適用後も一時ファイルが残ることがあります
空き容量がなくなると、取引ツールは起動していてもログが書けずに処理が止まることがあります。定期的に不要なファイルを消す運用を、契約時点で決めておいてください。
ネットワークについては、公表されている数値よりも「取引サーバーとの間で実際にどれだけ待つか」が重要です。数値の公表があっても、自分が使う業者のサーバーとの間で同じ結果になるとは限りません。試用期間や短期契約がある場合は、まずそこで確認する方法があります。
別のFX向けVPSの構成も見る
同じ用途向けでも、割当の考え方と料金体系は事業者によって違います。
- 掲載内容は各社公式サイトの公表値です
- 取引には元本を上回る損失が生じる可能性があります
- 仕様・料金は変更されることがあります
測った値でプランを選ぶ
実測値とプランの照らし方
| 実測で分かったこと | 選ぶ方向 | 注意 |
|---|---|---|
| ピークが割当の6〜7割に収まる | そのプランで足りている | 追加予定があるなら次の段も確認 |
| ピークが割当の9割に迫る | 一段上を検討 | 更新プログラムの適用時に足りなくなる |
| ピークが割当を超える | 上位プランが必要 | そのまま契約すると処理が中断される |
| ピークが割当の3割以下 | 下位プランを検討 | 使わない性能に払い続けることになる |
「割当ちょうど」で契約しないでください。運用中に増える分を吸収できません。
プラン変更ができるかどうかも、ここで確認しておく価値があります。測って選んでも、運用しているうちに構成は変わります。変更の可否と、変更時に環境が引き継がれるかを申し込み前に確認してください。
よくある失敗
起動直後の数値で判断する
取引ツールは稼働を続けると使用量が増えることがあります。数時間置いてから測ってください。
平均値で必要量を決める
止まるのはピークのときです。基準はピークです。
ディスクを見ない
空き容量が尽きると、メモリに余裕があっても処理が止まります。
使わないチャートを開いたまま測る
実際より重い前提で契約することになります。まず構成を整理してください。
早見表の数字だけで上位プランを選ぶ
条件が書かれていない早見表は、自分の構成に当てはまるとは限りません。
よくある疑問
よくある疑問
メモリを増やせば動作は速くなりますか。
CPUとメモリのどちらを優先すべきですか。
自分のパソコンで測った値はそのまま使えますか。
試用期間で何を確かめればよいですか。
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一次情報の確認先
本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。