更新は避けるものではなく、時間を決めるもの
自動売買が止まる原因のうち、更新プログラムによる再起動は事前に設計できる数少ないものです。相場が動かない時間帯へ寄せ、再起動後に自動で立ち上がるようにしておけば、止まっている時間はほぼ消せます。
更新を止めてはいけない理由
「更新で止まるなら更新しなければいい」と考えたくなりますが、更新の多くは安全上の修正を含みます。取引に使う環境には、口座の情報と取引の権限がつながっています。更新を止め続ける選択は、止まるリスクを別のリスクに置き換えているだけです。
更新への向き合い方
| 方針 | 止まるリスク | 安全上のリスク | 向いている場合 |
|---|---|---|---|
| 適用しない | 低い | 高い | 推奨できない |
| 自動で即時適用 | 高い | 低い | 取引時間が限られている場合 |
| 時間帯を指定して適用 | 低い | 低い | 多くの場合はこれ |
| 手動で適用 | 低い | 適用忘れがあると高い | 確認の手順を運用にできる場合 |
「時間帯を指定して適用」を基本に、月に一度は適用状況を目視で確認する組み合わせが現実的です。
適用時刻を決める
為替市場は平日ほぼ24時間動きますが、取引が薄くなる時間帯はあります。自分の運用がどの時間帯を使っていないかを、まず洗い出してください。
時間帯の決め方
- ① 発注している時間を集計するログから、実際に約定が発生している時間帯を出す。
- ② 発注がない時間帯を候補にする設計上動かない時間帯ではなく、実績として動いていない時間帯を選ぶ。
- ③ 業者のメンテナンス時間と重ねるどのみち接続が切れる時間なら、影響は最小になる。
- ④ 週末を優先して検討する市場が閉じている時間帯であれば、取引への影響はない。
- ⑤ 決めた時刻と理由を残す設定した時刻は、あとで原因を追うときの手がかりになる。
FX向けVPSの仕様と運用条件を確認する
更新の扱いや再起動の条件は、事業者の仕様に記載があります。契約前に確認してください。
- 掲載内容は各社公式サイトの公表値です
- 取引には元本を上回る損失が生じる可能性があります
- 仕様・料金は変更されることがあります
再起動後に自動で戻す
時間帯を決めても、再起動そのものは起きます。再起動のあとに自動で元の状態へ戻る設計になっていなければ、止まっている時間は変わりません。
自動で戻すために必要なこと
- 利用者の自動サインイン:再起動後に取引ツールを動かす利用者が自動でサインインするか
- 取引ツールの自動起動:サインイン後にツールが自動で立ち上がるか
- 口座への自動ログイン:ツールが口座情報を保持して接続しなおすか
- 自動売買の自動再開:ツール起動後にプログラムが有効な状態で始まるか
- ここまでが自動で通るかの確認:手動で再起動して、最後まで自動で戻ることを一度は確かめる
4つのうち一つでも欠けると、途中で止まります。「自動起動を設定した」だけでは足りません。実際に再起動して、発注できる状態まで自動で戻ることを確認してください。
確認は、相場が動いていない時間帯に行ってください。動いている時間に試すと、そのあいだの取引に影響します。
毎月の確認手順
月に一度やること
- ① 更新の適用状況を見る適用されずに保留になっている更新がないかを確認する。
- ② 再起動の履歴を見る意図しない時間帯に再起動されていないかを確認する。
- ③ ディスクの空きを見る更新の一時ファイルとログで減っている。不要なものを整理する。
- ④ ログの最終時刻を見る取引ツールの記録が連続して残っているかを確認する。
- ⑤ 設定の控えを更新する構成を変えていたら、控えも新しくする。
この5つは合わせて10分程度です。止まってから原因を探す時間より、はるかに短く済みます。
別のFX向けVPSの条件も見比べる
更新の扱い・再起動の条件・サポート範囲は事業者によって異なります。
- 掲載内容は各社公式サイトの公表値です
- 取引には元本を上回る損失が生じる可能性があります
- 仕様・料金は変更されることがあります
記録として残すこと
環境の設定は、時間が経つと「なぜそうしたか」が分からなくなります。次の項目だけでも書き残してください。
残しておく項目
| 項目 | 書く内容 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 更新の適用時刻 | 設定した時刻と、その理由 | 予期しない再起動があったときの照合 |
| 自動起動の設定 | どの仕組みで自動起動しているか | 動かなくなったときの確認 |
| 口座と環境の対応 | どの環境でどの口座を動かしているか | 複数環境を運用しているとき |
| 契約内容 | プラン・契約期間・更新日 | 見直しと解約の判断 |
| 障害の履歴 | 日時・症状・原因・対処 | 同じことが再発したときの短縮 |
障害の履歴は、3回目以降で効いてきます。1回目から書いてください。
よくある失敗
更新を無効にして放置する
安全上の修正が適用されません。時間帯の指定で対処してください。
自動起動を設定しただけで確認しない
途中の段階で止まっていることに、実際に再起動するまで気づけません。
相場が動いている時間に再起動の試験をする
そのあいだの取引に影響します。市場が閉じている時間に行ってください。
複数業者のメンテナンス時間を重ねていない
一方を避けても、もう一方の時間帯に当たることがあります。
設定の理由を残していない
半年後の自分が、変更してよいかを判断できません。
よくある疑問
よくある疑問
更新の適用時刻を指定しても、その時刻に再起動されないことがあります。
再起動のたびに手作業で戻しています。自動化すべきですか。
環境を複数に分けたほうがよいですか。
設定の控えはどこに置けばよいですか。
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一次情報の確認先
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