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備蓄したことで消防法令の違反になることがある

3日分×人数の物資は、想像よりかさばります。置き場所を決めずに買うと、廊下や階段の踊り場に積むことになります。そこが避難通路なら、本末転倒です。

このページの内容
  1. 置いてはいけない場所
  2. 分散して置く
  3. 棚に入れる
  4. テナントビルの場合
  5. 鍵と、取り出す人
  6. よくある失敗
  7. よくある疑問

置いてはいけない場所

東京都の帰宅困難者対策ハンドブックは、保管について次のように注意しています。

保管されている備蓄品が避難通路を塞ぐ障害物となる等、消防法令等の違反状態とならない

東京都帰宅困難者対策ハンドブック

具体的にどこが避難通路にあたるかは、建物の図面と、所轄消防署の判断で決まります。本サイトでは「ここなら大丈夫」という判定はしません。ただし、次の場所は避けるべきものとして広く知られています。

避けたほうがよい場所

迷ったら所轄の消防署(予防課)に図面を持って相談してください。事務所の内装と消防の関係は、消防への届出のページでも扱っています。

本サイトは東京都および内閣府の公表内容を整理したものです。備蓄の要否・数量の考え方は自治体の条例やガイドラインによって異なります。事業所の所在地の自治体(防災担当課)でご確認ください。

分散して置く

ハンドブックは、高層ビルについて次の考慮を挙げています。

高層ビルに所在する企業等において、エレベーターが停止した場合に備え、備蓄品の保管場所を分散させておくことを考慮

東京都帰宅困難者対策ハンドブック

1か所にまとめると、停電でエレベーターが止まったときに運べません。10階建てのビルで地下倉庫に全部置いていたら、上階の人には届きません。

保管の考え方
保管の考え方右へ行くほど、運ぶ手間は減り、管理の手間は増えます1か所にまとめる管理は最も楽フロアごとに分ける現実的な折衷部署ごとに分ける人数が読める場合個人に配る管理不能になりやすい

→ 図は横にスクロールできます

  1. 1か所にまとめる管理は楽。停電時に運べない
  2. フロアごとに分ける運ばずに済む。管理する人が増える
  3. 部署ごとに分ける誰の分か分かりやすい。数の把握が難しくなる
  4. 個人に配る確実に手元にある。期限管理ができなくなる

どこまで分けるかは、建物の階数と管理できる人数で決めます。分けるほど期限管理の手間が増えます。

分けるほど期限管理が難しくなります。フロアごとが現実的な落としどころです。

棚に入れる

床に平置きすると面積を食い、地震で散乱します。棚やロッカーに入れて縦に使うと、同じ面積で量が入ります。ただし条件があります。

収納するときの確認項目

項目なぜ要るか
転倒防止地震で棚が倒れると、備蓄品が使えないだけでなく避難の妨げになります
扉付きか、落下防止バーがあるか揺れで中身が飛び出します
重いものを下に水は重い。上段に置くと重心が上がって倒れやすくなります
中身が分かる表示災害時に探している時間はありません
賞味期限の表示扉を開けずに期限が分かる形にします

転倒防止の方法(壁固定・連結・ストッパー)は、建物の構造と什器によって変わります。施工者にご確認ください。

備蓄品を縦に収納できる棚・ロッカーを見る

転倒防止と、避難通路を塞がない配置が前提です。設置条件は施工者と所轄消防署にご確認ください。

掲載内容は各社公式サイトの公表値です。効果には個人差があります。広告(PR)を含みます。

テナントビルの共用部と専有部

ビルの一部を借りている場合、置ける場所が2つに分かれます。扱いがまったく違うので、混同しないでください。

共用部と専有部の違い

専有部(自社の借りている区画)共用部(廊下・階段・エントランス等)
誰が決めるか自社。ただし賃貸借契約の範囲内建物の管理会社・所有者
避難経路との関係区画内の避難動線を塞がないこと共用部そのものが避難経路であることが多い
置けるか条件を満たせば置ける原則として認められないことが多い
聞く相手所轄消防署・施工者まず建物の管理会社

共用部に置きたい場合は、必ず建物の管理会社に相談してください。無断で置くと撤去を求められます。

そしてビル全体としての備蓄がある場合もあります。入居時に確認しておくと、自社で用意する量が変わることがあります。「ビルとして備蓄はありますか」と管理会社に聞いてください。

鍵と、取り出す人

実務でいちばん抜けるところです。鍵がかかっていて開けられない、という状態が起きます。

決めておくこと

「不在時の代理」を全部に決めてください。災害は担当者が出社している時間に起きるとは限りません。

よくある失敗

廊下や階段の踊り場に積む

避難通路を塞ぐと消防法令等の違反状態になり得ます。

地下倉庫に全部まとめる

停電でエレベーターが止まると上階に運べません。

床に平置きする

面積を食い、地震で散乱します。

重い水を棚の上段に置く

重心が上がり、倒れやすくなります。

鍵の管理者を1人しか決めない

その人が不在なら配れません。

何がどこにあるか表示しない

災害時に探す時間はありません。

よくある疑問

倉庫がありません。どこに置けばよいですか。

デスク下、キャビネットの空き、会議室の収納など、避難通路にあたらない場所を探します。所轄消防署に図面を持って相談すると、置ける場所が分かります。

テナントビルですが、共用部に置けますか。

建物の管理会社の許可が要ります。共用部は避難経路であることが多いため、認められないことが一般的です。まず管理会社に確認してください。

備蓄品を個人に配ってもよいですか。

手元に確実にある利点はありますが、期限の管理ができなくなります。配るなら、期限が来たら回収して入れ替える仕組みまで決めてください。

棚の転倒防止はどうすればよいですか。

壁固定、什器同士の連結、ストッパーなどの方法があります。建物の構造(壁の材質、下地の位置)によって使える方法が変わります。施工者にご確認ください。

消防署に相談すると指摘されませんか。

事前に相談するほうが安全です。指摘されるとしたら、放置したまま立入検査を受けたときです。相談の段階なら、置ける場所を教えてもらえます。

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一次情報の確認先

本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。

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