3年後に、同じ苦労をもう一度するかどうか
備蓄はそろえた時点では終わりません。賞味期限が来たときにどうするかを決めていないと、3年後に「期限切れの山」を前に途方に暮れます。買う前に仕組みを決めてください。
なぜ回らなくなるのか
東京都のハンドブックも「水や食料の選択に当たっては、賞味期限に留意する必要がある」としています。留意しないと、こうなります。
回らなくなる4つの原因
| 原因 | 何が起きるか |
|---|---|
| 買った日を記録していない | いつ期限が来るか分からない。全部開けて確認することになる |
| 期限がバラバラ | 少しずつ買い足すと、期限が散らばって管理できなくなる |
| 担当者が異動・退職した | 引き継がれず、誰も見ていない状態になる |
| 期限が来たときの出口がない | 捨てるのが忍びなく、置いたままになる |
どれも「買うとき」に決めておけば起きません。
回る仕組みの作り方
買う前に決める4つ
- ① 期限をそろえて買う同じ時期に、同じ期限のものをまとめて買う。バラバラに買い足さない。
- ② 期限を1か所に記録する品目・数量・購入日・賞味期限。表計算1枚で足ります。
- ③ 見る日を決める年1回、決まった月に確認する。防災の日(9月1日)や、期末など動かない日にします。
- ④ 期限が来たときの出口を決める社内で配る、訓練で試食する、寄付する。先に決めておくと捨てずに済みます。
③がいちばん効きます。「気づいたときに見る」では見ません。カレンダーに毎年入れてください。
期限が近づいたもの
期限切れの直前に慌てないよう、半年〜1年前に動くと選択肢が増えます。
期限が近づいたときの出口
防災訓練で試食する
社内で配る
フードバンク等へ提供する
ローリングストックに切り替える
「捨てる」だけが出口になっていると、心理的に動けなくなります。先に出口を決めてください。
期限の表示がしやすい収納・什器を見る
扉を開けずに期限が分かる形にすると、確認が続きます。設置条件は建物によります。
- 価格・在庫・納期は各社公式サイトでご確認ください
- 設置できる什器は建物の条件により異なります
- 保管場所が避難通路を塞がないようご注意ください
備蓄品リストの作り方
「リスト」を作れと言われて、何を書けばよいか分からずに止まる人が多いところです。表計算1枚で足ります。列はこれだけです。
備蓄品リストの列(表計算1枚)
| 列 | 書くこと | なぜ要るか |
|---|---|---|
| 品目 | 水/主食/毛布 など | 何があるかが分かる |
| 数量 | 何本・何食・何枚 | 人数分あるかを確認できる |
| 保管場所 | ◯階の◯◯(分散しているなら全部) | 災害時に探さずに済む |
| 購入日 | 年月 | 期限の推定に使える |
| 賞味期限 | 年月 | これが無いと管理が始まらない |
| 担当者 | 誰が見るか | 引き継ぎのときに効く |
| 前回の発注先・単価 | 会社名と金額 | 次に買うときに調べ直さずに済む |
凝った様式は要りません。続けられる形にしてください。
「保管場所」の列を軽く見ないでください。分散して置いていると、災害時に「どこに何があるか」が分からなくなります。図面に印を付けて一緒に保管しておくと確実です。
そしてこの表を、担当者の個人フォルダに置かないこと。異動や退職で消えます。共有の場所に置き、場所を引き継ぎ資料に書いてください。
担当が変わっても続く形
いちばん多い失敗が、担当者の異動で止まることです。防ぐ方法は決まっています。
引き継ぎ資料に書いておくこと
- 備蓄品の一覧(品目・数量・購入日・賞味期限)と、その表がどこにあるか
- 保管場所と、鍵の管理者(代理も)
- 毎年いつ確認するか
- 期限が来たときの出口(前回どうしたか)
- 次に買い足すときの発注先と、前回の単価
この5行があるだけで、次の担当者が同じ判断をやり直さずに済みます。いま作っておいてください。
よくある失敗
少しずつ買い足す
期限がバラバラになり、管理できなくなります。まとめて買う。
購入日を記録しない
全部開けて確認することになります。
「気づいたときに見る」にする
見ません。確認する月を決めてカレンダーに入れてください。
出口を決めずに買う
期限切れが積み上がります。
引き継ぎ資料に書かない
担当が変わった年から止まります。
よくある疑問
賞味期限が切れた非常食は食べられますか。
期限の長い非常食を選べば管理が楽ですか。
水は期限がないと聞きました。
ローリングストックは会社でもできますか。
寄付した場合の経理はどうなりますか。
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一次情報の確認先
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