証明書は台帳と紐づけて初めて意味を持つ
廃棄証明書をもらっても、どの機器のものか分からなければ使えません。台帳・現物・証明書の3つが対応している状態を作ってください。難しくはありませんが、順番があります。
資産滅却報告書とは
パソコン3R推進協会の手順では、再資源化センターで処理が完了すると、「資産滅却報告書」(廃棄証明書)が発行されるとされています。
これは「その機器が確かに処分された」ことの記録です。次の場面で使えます。
資産滅却報告書の使い道
| 場面 | 何のために使うか |
|---|---|
| 固定資産台帳の除却 | いつ処分したかの根拠になる |
| 情報資産の管理台帳 | その機器がもう手元にないことの記録 |
| 監査・取引先のセキュリティ確認 | 適正に処分したことを示せる |
| 紛失・盗難との区別 | 「無くなった」ではなく「捨てた」ことが示せる |
産業廃棄物処理業者に委託した場合、発行される書類の内容は業者によって異なります。何が出るかを契約前に確認してください。
台帳は2種類ある
ここを混同すると、片方だけ締めて終わりになります。
2つの台帳
| 固定資産台帳 | 情報資産(IT資産)台帳 | |
|---|---|---|
| 目的 | 会計・税務 | 情報セキュリティ・運用 |
| 載るもの | 取得価額が基準を超える資産 | 金額にかかわらず、情報を扱う機器すべて |
| 廃棄時にやること | 除却の処理 | 台帳から削除し、消去の記録を残す |
| 管轄 | 経理 | 情報システム・総務 |
| 10万円未満のPC | 載らないことがある | 必ず載る |
10万円未満で経費処理したパソコンは固定資産台帳に載らないことがありますが、情報資産としては管理対象です。
「経理の台帳に無いから管理していない」という状態が、いちばん危ない形です。金額と情報の重要度は関係ありません。
締め方
処分してから記録を締めるまで
- ① 管理番号で対象を特定する台帳のどの行かを先に決めます。
- ② データ消去の記録を残す方法・実施日・実施者。データ消去のページ参照。
- ③ 出し先に引き渡す引き渡した日を記録します。
- ④ 証明書を受け取る資産滅却報告書、または委託先が発行する書類。
- ⑤ 台帳を締める固定資産台帳と情報資産台帳の両方。
- ⑥ 証明書を台帳と紐づけて保管する台帳に「証明書の保管場所」の列を作るのが確実です。
⑥をやらないと、数年後に証明書だけが出てきて何のものか分からなくなります。
税務の取扱いは個別の事情により異なります。実際の処理は顧問税理士または所轄税務署にご確認ください。
証明書に決まった様式はあるか
「廃棄証明書の雛形」を探している人が多いのですが、受け取る側の書類なので、自分で作るものではありません。
誰が何を出すか
| 出し先 | 出てくる書類 |
|---|---|
| メーカー(またはパソコン3R推進協会) | 資産滅却報告書(廃棄証明書) |
| 産業廃棄物処理業者 | 業者が発行する書類(内容は業者によって異なる) |
| 買取業者・下取り | 買取の明細。データ消去の証明は別に確認が必要 |
| 社内で消去した分 | 自分で記録を作る(決まった様式はない) |
統一の様式はありません。委託する場合は「何が出るか」を契約前に確認してください。
社内で消去した分だけは、自分で記録を作ることになります。凝った様式は要りません。管理番号・機器の型番とシリアル・消去の方法・実施日・実施者、この5項目が入っていれば足ります。表計算に列を足すだけで済みます。
大事なのは様式ではなく、あとから台帳と突き合わせられるかです。
管理番号の付け方
台帳と現物を対応させる唯一の方法が管理番号です。凝った体系は要りません。
管理番号を決めるときの原則
- 現物にラベルを貼る(見えるところに)
- 番号は使い回さない(廃棄した番号を次の機器に使わない)
- 台帳にシリアル番号も併記する(ラベルが剥がれても特定できる)
- 取得日と、取得価額が分かるようにしておく
- 誰が使っているかの列を持つ(返却漏れが見つかる)
2つ目が効きます。番号を使い回すと、過去の記録と混ざって追えなくなります。
入れ替え用の中古パソコンを、型番と保証で選ぶ
台帳に載せる情報(型番・シリアル)は納品時に控えてください。在庫・保証条件は公式サイトでご確認ください。
- 価格・在庫・保証条件は各社公式サイトでご確認ください
- 仕様・構成は変更されることがあります
担当が変わっても続く形
引き継ぎ資料に書いておくこと
- 2つの台帳がどこにあるか(共有の場所に置く。個人フォルダに置かない)
- 管理番号の体系(次に振る番号がいくつか)
- 証明書の保管場所
- 前回どこに出したか(メーカー/産廃業者/買取)と、その連絡先
- データ消去に使った方法・ソフト
- リース機がある場合、その契約と返却条件
この6行で、次の担当者が同じ調べ直しをせずに済みます。
よくある失敗
証明書を台帳と紐づけない
どの機器のものか分からなくなります。
固定資産台帳だけ締める
情報資産台帳が残ったままになります。10万円未満の機器は特に。
管理番号を使い回す
過去の記録と混ざって追えなくなります。
ラベルを貼らない
現物と台帳が対応しなくなります。
台帳を個人フォルダに置く
異動・退職で消えます。
よくある疑問
除却の税務処理はどうなりますか。
証明書は何年保管しますか。
産廃業者に出した場合も証明書は出ますか。
10万円未満のパソコンも台帳に載せますか。
台帳は何で作ればよいですか。
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一次情報の確認先
本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。