選択肢は3つ。責任はどれでも自社に残る
「どこに出せばよいか」で止まる人が多いのですが、選択肢は3つしかありません。それぞれ手間と費用と、得られる書類が違います。
3つの選択肢
出し先の選択肢
| 出し先 | どういう仕組みか | 得られるもの |
|---|---|---|
| メーカー(またはパソコン3R推進協会) | 資源有効利用促進法にもとづく回収・再資源化 | 資産滅却報告書(廃棄証明書) |
| 産業廃棄物処理業者 | 廃棄物処理法にもとづく委託処理 | 業者が発行する書類(内容は業者による) |
| 買取業者・下取り | 中古品として売却する | 買取の明細(データ消去の証明は別途確認) |
協会は「適正な処理がなされるのであれば産業廃棄物業者に処理を委託しても法に触れることはありません」としています。ただし排出者責任は企業側に残ります。
本サイトはパソコン3R推進協会および公的機関の公表内容を整理したものです。回収の方法・料金・手続きはメーカーによって異なります。実際の手続きは対象機器のメーカー、または委託先の処理業者にご確認ください。廃棄物処理法上の取扱いは、所在地の自治体の産業廃棄物担当課にご確認ください。
何が回収の対象か
「パソコン」だけと思われがちですが、モニターも対象です。パソコン3R推進協会は、事業系の回収スキームの対象を次のように示しています。
本スキームでは、法人で使われていたデスクトップ型パソコン本体、ノート型パソコン、ブラウン管式ディスプレイ、液晶式ディスプレイ、ブラウン管または液晶式ディスプレイ一体型のパソコン、および、周辺機器等を回収しています。(なお、製造メーカーごとに対象品目は異なります)
一般社団法人パソコン3R推進協会「PCリサイクルQ&A」Q1-1
回収の対象と、対象外
| 品目 | 扱い |
|---|---|
| デスクトップ本体・ノートパソコン | 対象 |
| ブラウン管式ディスプレイ・液晶式ディスプレイ | 対象 |
| ディスプレイ一体型のパソコン | 対象 |
| キーボード・マウスなどの付属装置 | 購入時に添付されていたものは廃棄するパソコンに同梱できる |
| 取扱説明書などの紙類、CD-ROM等の媒体 | 回収できない |
製造メーカーごとに対象品目が異なります。対象機器のメーカーにご確認ください。
さらに、メーカーの範囲にも条件があります。
本スキームに参加するメーカー約30社が製造・販売した製品のみを回収対象としております。参加メーカー以外の製品の回収はお受けできません
一般社団法人パソコン3R推進協会「PCリサイクルQ&A」Q1-2
参加メーカー以外の製品は、この仕組みでは出せません。自作機や、参加していないメーカーの製品は、産業廃棄物処理業者への委託になります。
そしてCD-ROM等の媒体が回収できない点も見落とされます。バックアップ用のディスクは別に処分することになります。データが入っているなら、廃棄の前に読めない状態にしてください。
何で選ぶか
状況別の選び方
台数が少ない・古くて価値がない
台数が多い・機種がバラバラ
比較的新しく、まだ動く
リース機の返却
入れ替えとセットで進めたい
いちばん多いのは最後です。買うほうと捨てるほうを別々に進めると、古い機器が数週間オフィスに積まれます。
入れ替え用の中古パソコンを、在庫と保証で選ぶ
引き取りの可否や条件は販売店により異なります。公式サイトでご確認ください。
- 価格・在庫・保証条件は各社公式サイトでご確認ください
- 仕様・構成は変更されることがあります
委託先を確認するときに見るところ
産業廃棄物処理業者に委託する場合、排出者責任が自社に残ることを前提に確認します。
確認する項目
- その業者が、対象となる廃棄物の処理を行える許可を持っているか
- 収集運搬と処分で、必要な許可が分かれていないか
- 処理の方法(どこで、どう処理されるか)
- 処理が完了したことをどう確認できるか
- データ消去を依頼する場合、その方法と証明
- 料金の内訳(収集運搬・処分・データ消去が分かれているか)
必要な手続きの詳細は、委託の内容と自治体の運用によって変わります。所在地の自治体の産業廃棄物担当課にご確認ください。本サイトでは断定しません。
売却できる場合
まだ動く機器なら、廃棄せずに売却できることがあります。ただし「売れる」と「捨てる」では手続きが変わります。
売却する場合、データ消去の責任は依然として自社にあります。買取業者が消去を行う場合でも、どの方法で、どういう証明が出るかを確認してください。
また、台帳の処理も変わります。廃棄なら除却、売却なら売却の処理です。廃棄の記録のページで扱います。税務上の処理は顧問税理士にご確認ください。
混在するとき
実際の入れ替えでは、「売れるもの」「捨てるもの」「まだ使うもの」が混ざります。仕分けを先にやってください。
仕分けの手順
- ① 全台に管理番号を振る台帳と現物が対応していないと、何も進みません。
- ② 動くかどうかで分ける起動しないものはソフトウェアでの消去ができません。
- ③ 年式と仕様で分ける売却できる見込みがあるか。
- ④ 出し先を決める売却/メーカー回収/産廃業者。それぞれ別に手配します。
- ⑤ データ消去の方法を出し先ごとに決める売却なら上書き、廃棄なら物理破壊、など。
- ⑥ 回収日をまとめる同じ週にまとめると、置き場所の問題が起きません。
よくある失敗
出し先を決めずに新しいPCを買う
古い機器が置き場所を占領します。出口から決めてください。
委託して終わりだと思う
排出者責任は企業側に残ります。
リース機を勝手に処分する
契約違反になることがあります。
売却と廃棄を同じ手順で進める
データ消去の方法も台帳の処理も違います。
管理番号を振らずに仕分ける
どれをどこに出したか分からなくなります。
よくある疑問
メーカー回収と産廃業者、どちらが安いですか。
メーカーがもう存在しない機器はどうしますか。
自作PCやサーバーも対象ですか。
モニターやプリンタも一緒に出せますか。
小さな会社でも産廃業者に頼めますか。
会社のパソコン廃棄と入れ替えガイドの記事一覧
一次情報の確認先
本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。