落ちた理由は聞けないことが多い。だから確認する順序を決める
自社ローンは、販売店が自ら分割払いを引き受ける形です。信販会社を通す場合と違い、基準は販売店ごとに異なります。だから1社で落ちても他社の結論は分かりません。ただし、闇雲に申し込むのは逆効果です。
自社ローンの仕組み
一般的な自動車ローンは、購入者・販売店・信販会社(または銀行)の三者で成り立ちます。自社ローンは、そこから信販会社を外し、販売店が分割払いを引き受ける形です。
信販会社を通す形との違い
| 項目 | 信販会社を通す形 | 自社ローン |
|---|---|---|
| 審査するのは誰か | 信販会社 | 販売店 |
| 基準 | 各社の基準。おおむね共通の枠組み | 販売店ごとに異なる |
| 車両の選択肢 | 販売店の在庫と取り寄せ | その販売店の在庫が中心になることが多い |
| 価格 | 車両価格と金利が分かれている | 分割払いに伴う費用の内訳が分かりにくいことがある |
| 保証人・頭金 | 案件による | 求められることがある |
「審査するのが誰か」が違うため、信販会社で落ちても自社ローンで結論が変わることがあります。逆もあります。
販売店ごとに結論が違う理由
販売店が自ら支払いを受ける形なので、その販売店が引き受けられるリスクの範囲が、そのまま基準になります。規模、在庫、地域、これまでの取引の積み重ねによって、判断が変わります。
販売店側が見ていることが多い項目(一般論)
- 継続した収入があるか:金額そのものより、続いているかどうか
- 支払いを続けられる見込み:収入と支出のバランス
- 連絡が取れるか:住所・勤務先・連絡先が確認できるか
- 頭金や保証人:用意できると条件が変わることがある
- 車両の価格帯:予算に対して無理のない車両か
落ちた理由は、多くの場合は開示されません。だから「何が原因か」を推測することに時間を使うより、次の申し込みまでに変えられるものを変えるほうが現実的です。
落ちたあとに確認する順序
順序
- ① 連続して申し込まない短期間に何社も申し込むより、条件を整えてから出すほうが結果につながりやすい。
- ② 車両の価格帯を下げられるか考える同じ販売店でも、価格帯が変われば結論が変わることがある。
- ③ 頭金を用意できるか考える頭金があると、分割の総額と月々の負担がともに下がる。
- ④ 保証人を立てられるか確認する立てられる場合、条件が変わることがある。
- ⑤ 収入を示す資料をそろえる在籍と収入の継続を示せる資料があるか。
- ⑥ 別の販売店に相談する基準が販売店ごとに違うため、条件を整えたうえで相談する。
自社ローンの申込条件を確認する
対象となる条件・必要書類・取り扱い車両は公式サイトに記載があります。相談の前に確認してください。
- 審査基準・条件は各社公式サイトの公表値です
- 審査の結果は個別に判断されます
- 契約前に総支払額をご確認ください
自社ローン以外の選択肢
「車が必要」という目的に対して、購入して分割で払う以外の道もあります。目的から見直すと、選択肢が増えます。
車を使うための選択肢
| 方法 | 所有 | 初期費用 | 向いている場合 |
|---|---|---|---|
| 自社ローン | 分割払い中は所有権が販売店に留保されることが多い | 頭金が必要な場合がある | その販売店の在庫で条件が合う場合 |
| カーリース | リース会社 | 少ないことが多い | 月々の支出を一定にしたい場合 |
| 中古車を一括で買う | 自分 | 車両価格の全額 | 予算内の車両で足りる場合 |
| 当面は借りて使う | なし | 都度 | 使用頻度が低い場合 |
「所有」が目的でないなら、リースや都度の利用のほうが総額で下回ることがあります。
どの方法でも、維持にかかる費用(税・保険・車検・整備・燃料・駐車場)は別にかかります。月々の支払いだけで判断しないでください。
カーリースの月額と含まれる範囲を見る
月額に何が含まれるか(税・保険・整備)は事業者によって異なります。公式サイトでご確認ください。
- 審査基準・条件は各社公式サイトの公表値です
- 審査の結果は個別に判断されます
- 契約前に総支払額をご確認ください
通ったときに必ず確認すること
通ったあとが本番です。次の5つは、契約書に署名する前に確認してください。
契約前の確認項目
| 項目 | 確認する内容 | 確認しないとどうなるか |
|---|---|---|
| 総支払額 | 車両価格と、分割に伴って上乗せされる額の合計 | 月々の額だけ見て、総額が想定を大きく超える |
| 支払回数と月額 | 何回、いくらか。ボーナス払いの有無 | 途中で払えなくなる |
| 所有権の扱い | 完済まで販売店に留保されるか | 完済前に売却・名義変更ができない |
| 遅延したときの扱い | 遅延損害金、期限の利益喪失、引き揚げの条件 | 一度の遅れで一括請求になる条項があることがある |
| 保証・整備の範囲 | 納車後の不具合はどこまで対応されるか | 修理費が別に発生する |
「所有権が留保される」形では、完済するまで自由に売却できません。手放す可能性があるなら先に確認してください。
総支払額の出し方
- ① 月々の支払額 × 回数ボーナス払いがあれば加算する
- ② 頭金契約時に払う額
- ③ 諸費用登録費用、納車費用など
① + ② + ③ が総支払額です。この額と車両本体価格の差が、分割にしたことで増えた分になります。
気をつける勧誘
こういう説明が出たら、いったん止まる
「審査なしで必ず通ります」
支払能力をまったく確認しない形は、購入者の側にも無理が生じます。条件が示されているかを確認してください。
「今日契約すればこの価格」と即決を求められる
契約内容の確認は後からできません。総支払額と所有権の扱いを確認する時間を取ってください。
総支払額を示さず、月々の額だけで説明される
月々の額だけでは、総額がいくらになるか分かりません。書面で総支払額を求めてください。
契約書の控えを渡されない
控えは必ず受け取ってください。後から条件を確認できなくなります。
他人名義での契約をすすめられる
名義と実際の使用者が異なる形は、後の手続きでも問題になります。応じないでください。
不安がある場合は、消費者ホットライン(188)や最寄りの消費生活センターに相談できます。契約前でも相談できます。
よくある疑問
よくある疑問
落ちた理由を教えてもらえますか。
何社も申し込んで大丈夫ですか。
頭金はどのくらい用意すべきですか。
完済前に売却できますか。
支払いが遅れそうなときはどうすればよいですか。
自社ローンの基礎ガイドの記事一覧
一次情報の確認先
本ページの前提となる制度・統計は、以下の公的機関等の公表情報で確認できます。最新の内容は必ず各機関の公式ページでご確認ください。